重症心不全・移植専攻医育成プログラム/G医師

2018年12月21日

ゆみのハートクリニックを選んだ理由

 大阪大学重症心不全・移植専攻医育成プログラムの一環として2018年11月26日から11月30日までゆみのハートクリニックで研修をさせていただきました。

実習内容

月曜日から金曜日まで田中先生、岡山先生、小出先生、深沢先生、山根先生の訪問診療に同行させていただきました。訪問診療の患者さんは約600人、内半数が心不全とお聞きしました。主にコーディネーターの方と3人で訪問しましたが、道が狭く、駐車場も少ないため、予定通りに自宅に伺えないこともありました。先生方は丁寧に診察・説明されており、特に患者さんと同じ目線に立って診察されていたのが印象的でした。その場で診療レポートを作成しファイルに残しており、診察後に患者さんや家族が診療内容を振り返り治療方針を確認することができていました。また訪問看護師やソーシャルワーカー、理学療法士、作業療法士など多くのスタッフが介入していますので、診療レポートは情報共有のツールとしても有用でした。訪問診療導入前の退院カンファレンスや、ケアプランを検討する多職種カンファレンスなどにも参加させていただき、患者さんの性格や背景を考慮した介入プランの作成についても見学させていただきました。金曜日のカンファレンスでは一症例一症例を振り返り、各職種の介入内容、緩和ケア導入のタイミングや質について細かく議論していました。

先生、スタッフの方々は非常に親切で丁寧にご指導いただき、訪問診療ならではの苦労や貴重な経験をさせていただきました。

実習を終えて

病院勤務では通常見ることができない患者さんの生活環境やコンプライアンス、家族サポートなどの患者背景を知るとても貴重な体験をさせていただきました。訪問診療はawayの環境の中での診察となるため様々な制限がありますが、多職種の方々と連携を密にとって患者さんにアプローチすることで、より細かく介入することができます。そのため患者さんの理解や受け入れが向上し信頼関係が築け、一緒に協力して治療に望むことができます。特に心不全では、多職種が密に介入することで生活習慣の改善を維持することができ、病状を共有することで心不全増悪の早期発見が可能となり、結果として再入院を抑制することができると思います。また職種間の敷居がなく、すぐにコミュニケーションがとれる職場環境が訪問診療での密な情報共有に繋がっていると感じました。

疾患に対しての治療介入だけでなく患者さんの背景について考え、他職種との連携を取りながら診療にあたることの重要性を感じました。

この度はご多忙のところ、診療に参加させていただき誠にありがとうございました。



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