ほどほどが一番

2019年04月15日

こんにちは。最近、書店にいくと、"~を食べて健康に" とか、"一切苦労しないダイエット" のような目を引くキャッチコピーで平積みされた本をよく目にします。

今では本以外にもネットやブログなどの投稿を見て、健康に関する情報を得ている方も多いようです。卵を食べると心筋梗塞になりやすいという研究結果が発表されると突然卵が売れなくなったり、ワインが体に良いと聞くとなぜかワインがよく売れたりします。

しかし実は、かく言う私ども医療者も情報に一喜一憂しています。ガイドラインという言葉をお聞きになったことがあると思います。ガイドラインは数年おきに改定される治療指針です。過去の研究情報を吟味し、最も適切で無難な診療を可能にする情報ソースです。実はこのガイドライン、数年おきに微妙に変更が加わります。ですので、私ども医療者も情報に一喜一憂しているんですね。

(偉そうに見えてもそんなもんです)

では、そんな情報にあふれ変化が目まぐるしい時代で適切な医療って何なのでしょうか?

さて、困りました。卵だって美味しいです。私は卵が心筋梗塞の原因になるといわれても食べ続けます。卵がないなんて考えられません。

確かに卵を毎日たくさん食べると、そうでない人に比べ心筋梗塞のリスクが高まるのかもしれません。でも、卵を食べたから心筋梗塞になると単純に考えられるほど食事は単純ではありません。ガイドラインの管理目標も上がったり下がったりします。

こうやって考えると、卵もほどほど、なんでもほどほどが良く見えてきます。そんなほどほどを皆さんと考えるのが私どもの役割です。

 

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医師  西原 崇創

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